

発行/紀伊國屋書店
著者/ジュリアン・バジーニ
イギリスの哲学誌“The Philosophers' Magazine”編集長。各紙誌への寄稿、テレビ出演などをとおして、哲学をわかりやすく一般に解説する哲学者としての顔ももつ。邦訳された共著に『倫理学の道具箱』、『哲学の道具箱』、『哲学者は何を考えているのか』がある。
本の紹介/
「列車の暴走で40人が死にそうなとき、5人だけ死ぬほうにレバーを切り替えられるとしたらどうするか」
本書には上記をはじめとした100の思考実験(問い)が、一章につき一つの形で提示されています。テーマは身体と脳・自意識・生命倫理・言語・宗教・芸術・環境・格差などさまざま。
一つの問いに対して解説も添えられていますが、あくまで一定の解説に過ぎません。つまり、問いに対しての正しい答えはなく、答えを考えることをが本書の目的になります。
どこから読んでも大丈夫な構成になっていて、どこを読むか読者側で取捨選択できるので、興味のあるテーマから選んで読み進めてもOKです。
忙しい日々を送るなかで、じっくりと考える時間をつくってみるのはいかがでしょうか。
本を選んだ人/
[名前]
水野史恵
[肩書]
ディレクター
[プロフィール]
編集プロダクション「エディマート」に所属。編集や執筆のお仕事をしています。好きな本のジャンルはエッセイ。ちょっとした幸せが垣間見えたり、疑似体験ができたり、時には書き手のダメさ加減に救われたり。忙しい毎日の中で一呼吸できるようなエッセイを中心に、書籍をセレクトします。